【TEPPEN】デッキ構築論
初めに
こんにちは、ViruSです。唐突な質問ですが、皆さんはカードゲームをどのように楽しんでいますか?競技として勝敗に一喜一憂しながら楽しむ人もいれば、自己表現の場として考察に勤しむ人もいるでしょう。楽しみ方は十人十色ですよね。
Twitterの印象やプレイスタイルから誤解されることがしばしばあるのですが僕は後者側で、試合における勝敗や最高到達ポイントよりも、その環境の理解度やプレイング深度に関する考察の方を好む研究者気質のプレイヤーです。そんな僕がカードゲームをプレイする上で、最も楽しく感じる瞬間が紛れもないデッキ構築の時間です。可能性を模索する中で、環境と向き合いながら試行錯誤する時間は、まさに至福のひとときと言っても過言ではありません。
実際に同じような嗜好を持ったプレイヤーは多いのではないでしょうか?一方で、「自分にはデッキ構築の才能がないから...」と諦めてコピーデッキを多用する方も結構見かけます。僕はそれを「もったいないなぁ」と横目に見ることが多いんですけど、その手の人たちって、実は才能がないのではなく定石を知らないだけなんだと思います。TEPPEN界隈でビルダーと持て囃されている人たちも、別に大したことはないんです。
「知識の差」
これに尽きると思います。実際、誰でもデッキは作れます。しかしSNSの発達によって情報伝達が早くなり、メタゲームが加速しました。このことが原因で多くのカードゲーマーは(特にDCGでは)主体的にデッキを作らなくなってしまいました。
それは何故か?
答えは単純で、その方が楽でコスパが良いように思えるからです。僕は別にそれが悪いことだとは思いません。ストリーマーが組んだデッキをコピーするのも良いでしょうし、ランカーのデッキを参考にして自分なりに調整するのも良いでしょう。ただ個人的にはそこに「つまらなさ」を感じますし、コピーデッキに頼るばかりでは脳みその箪笥の引き出しが増えることはないと考えています。参考にして活用するのと、他人の努力に縋るのとでは天と地ほどの差がありますからね。
だからこの記事を読んだ人がデッキ作りのノウハウと奥深さを再認識し、自己流のデッキを組んでくれることを願います。そして何より、純粋にデッキ構築を楽しんで欲しいです。
1. アーキタイプ
まずはアーキタイプの例を説明とともに見ていきましょう。
アグロ
→ 最序盤からユニットを展開し、アクションやアーツにより強化&防御することで早期に決着をつけることを目的としたデッキを指す。攻撃こそ最大の防御を体現し、妨害手段は少なく押し切ることを得意とする。
具体例: 逆鱗レウス
ミッドレンジ
→ 中盤に真価を発揮するデッキタイプを指す。アグロよりも採用されるカードの質が高く、攻守ともに優れている。ゲームエンドまでの速度はアグロに劣り、コントロールに勝る。バランスの良いデッキタイプ。
具体例: 抗体ジル
コントロール
→ 攻めることよりも妨害&除去することに長けており、相手が息切れしたり、終盤になったタイミングで一気に攻撃を仕掛けゲームエンドまで持っていく。考察に時間を要するので環境後半で台頭しやすい。
具体例: 落鳳破ゼロ
コンボ
→ 複数枚のカードの組み合わせにより、一撃必殺級の展開を作り出し勝利することを目的としたデッキのことを指す。そのコンボを決めることに注力する為、特定のパーツを集める為のカードが多く採用され、デッキ密度が高い。
具体例: チャージショットX
テンポ
→ 盤面を含めたMP優位性を保つデッキ。例えば、4コストで出されたペンギーゴを即出し5コスバレッタによって処理した場合、2/6のユニットが盤面に残り1MP負けているという状況になる。この様にコスパ良く盤面に干渉することができ、除去と展開をバランス良く行いつつ、盤面的MPアドを稼ぎながら詰めるデッキタイプのことを指す。
具体例: 成長波動リュウ
大体のデッキはこの5パターンに分類できるかと思います。細かく分ければ電刃等のバーンデッキがありますが、これはコントロール又はコンボに内包されると考えています。また、他DCGとは時間的な概念により一線を画すTEPPENにおいてはランプやビッグマナなんてのはありません。もちろんそれっぽくは言えますが、どうしても明確にコレ!ってのは言いづらく、〇〇寄りの✖️✖️とかそういう言い方をする場合がほとんどだと思います。それは何故かというと、ターン制のDCGではそのデッキがどのMP帯を主戦場としているかで分類されることが多いのですが、TEPPENにはターンという概念がないのでその様に分類出来ません。また、使用者のプレイングにより物議を醸すデッキもあるのでこのデッキはこのタイプ!ってのが言いづらいんです。
お市が実装された時に猛威を振るっていた【嘆キ、喚イテ、朽チ果テヨ!】を例として説明します。このデッキは世間一般的に、黒単コントロールと分類されていましたが、僕自身はミッドレンジだと認識してプレイしていました。除去が多く採用されているので、外見的には確かにコントロール的配分ではあるのですが、実際はアーツのデメリットを補う為に除去がこの枚数が投入されていました。
確かに、【呪いの抽出】というカードが活きるタイミングが後半なのは間違い無いので、抽出ありきの嘆キとして捉えプレイしている人にとってはコントロールデッキだったのかもしれません。しかし、実際にはアーツでの展開で削りきれなかった残りライフを抽出で詰め切るというサブプランとして用いられることがほとんどでしたし、ミラー以外では1〜2回目のアーツ発動でゲームエンドまで持っていけました。レスポンスを抜いた平均的な試合時間は2〜3分程度だったことから僕は当時の嘆キはミッドレンジだと認識していました。
TEPPENではアクティブレスポンスの回数によって使用MP数も変わってくるので、僕は「どの時間帯でゲームを決めることを目的としているのか」「どの時間帯を主戦場としているのか」がアーキタイプの分類基準になると考えています。具体的には平均試合時間が1〜2分だとアグロ、3〜4分だとミッドレンジ、4分〜タイムアップまでがコントロール、といった風に分類されるでしょう。
現在の混色アグロは【無の境地】も【ドールズの記憶】も、皆さんが大好きで大嫌いな【青電主の奮い】もありませんから、初速さえ捉えれば後半にかけてなだらかに失速していきます。ミッドレンジの代表格である抗体ジルでは序盤から中盤にかけアクションを重ね、敵の防御力を削いでから一気に切り札とリュウor真田で押し込むことをゴールとしています。全体的な試合速度が早くなった事からコントロールは数を減らしましたが、最近だと耐久型のミラージュデコイが流行ってますよね。時間が経過すればするほど防御力が増すので、後半でジリ貧になるということが起きにくいです。
[Ranaもこもこ式瞬獄殺]
活用方法の例として過去のTier1デッキである黒単瞬獄殺を紹介します。このデッキの勝ち筋は【超文明の反逆者 Σ】と【アジュレ】によるΣアジュレループでした。デッキを掘り切ることで高バリューの無限リソースを確保する事が可能で、まさに無敵の時間帯を作ることが出来ました。ここで重要になってくるのはループ到達時間を早め、そこに至るまでの耐久手段を確保することです。リストを見れば除去に加えて、デッキ圧縮手段として軽いアクションが複数枚採用されていることが分かりますね。
この様に強い時間帯を設定して、そのコンセプトに沿ったカードを詰め込むということがデッキ構築では重要になってきます。所謂、勝ち筋から逆算したプランニングというやつです。アーキタイプを理解し、枠組みを設定してあげることがデッキ構築のファーストステップと言えるでしょう。
2. コンセプト
前項の続きとしてコンセプト設計について深く掘り下げていきます。
〇〇を使って勝利したい、△△に有利を取りたい、□□を軸にしたい等なんでもいいです。要は、そのデッキを使ってやりたいことを明確にするということがコンセプトを設計するということです。使いたいカードや強そうなカードを特に理由もなく詰め込んでしまうと、結局のところ何がやりたいのかよくわからない、まとまりのない30枚が生まれます。こんなものはデッキとは言えませんよね。
まずは抽象的な目標を設定し、それに沿ったカードを詰め込み、トライアルエラーを繰り返すことでデッキの純度を上げるというのがデッキ構築の一連の作業です。
犠牲軸棘飛ばしを例に簡単に工程を解説していきます。
(ちなみにデッキとしては弱いです)
コンセプト: 新要素を多く用いた攻撃的なデッキ
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即効展開と噛み合い的にプレイ時3点犠牲ユニットを多く採用
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クエストとレスポンスの親和性から3点犠牲アクションを採用
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攻撃速度を保つために除去は最小限に抑える
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フィニッシャーとしてベガ&ライゼクスを採用し息切れ対策
この様に、抽象的なコンセプトを設計し、具体化を繰り返していくことでそのデッキの輪郭が現れ、そのデッキを通してやりたいことが明確化されていきます。強いか弱いかは別として、この工程を経たデッキはリストからやりたいことが伝わるようになるので、他者からの助言も得やすくなり、自身で改良する際も改善点が見えるようになっていきます。
3. シナジー
この項を解説する前に、まずはシナジーを定義させていただきます。シナジーとは広義的に相乗効果のことを指します。複数枚のカードを重ねて使用することによって強力な効果を発動する組み合わせのことをコンボと呼び、シナジーとはそれを生み出す要因のことを指すとされています。
僕自身は・・・
コンボ = 大規模爆発💣
シナジー = 小規模爆発💥
と、捉えています。マクロ視点で見る爆発(コンボ)も、ミクロ視点で見ると実は小規模爆発(シナジー)が連鎖的に反応して構成されていることが多いです。つまり、コンボとはシナジーによって引き起こされる現象と定義できるかもしれません。ただ、シナジーを必要としないコンボもありますし、線引きが難しいところではあります。
具体例を挙げると、【いぶき】に【フックショット】を付与し一方的に殴るという下地に【予期せぬ妨害】や使用アーツである【テンプテーション】やそのほかの停止アクションを組み合わせ補強するのがコンボです。決まればそのままゲームエンドなのですが、まず手札にこれらのカードを引いておく必要があったり、APを貯めておかなければいけなかったり、【抹殺】の様な回答札を相手が持っていなかったりと、要求値が高いのが特徴です。コンボパーツのそれぞれは単体として見れば弱いことが多く、組み合わせによりその強さを何倍にも跳ね上げるのが特徴の一つと言えるでしょう。また【テンプテーション】の様なコンボデッキでさえ〝呼応〟する為に1コストアクションが採用されていたりと、目立たないシナジーも内包されています。
シナジーはコンボよりもパワーは低いものの、互換性があり自由度が高いです。
例えばコンボの手順が
・ A → B → C
の様な決まった手順であるのに対し、シナジーの手順は
・A → B → C
・B → C → D
・D → A → C
の様に自由度が高く、互換性があります。これがコンボとの決定的な違いです。
具体例としては【レディ】と【シェバ】の様な種族シナジーであったり...
【大谷吉継】等の鈍足ユニットと【刹那】の鈍足シナジーが該当します。
これらの組み合わせはゲームエンドまでは持っていけないものの、難なく組み合わせることが可能で互換性もありますよね。相互に作用し欠点を補い、その効果を高めています。この様に親和性が高く相互作用するギミックのことを総称して「シナジー」と呼びます。
そして、シナジーを多く組み込むことが強デッキの共通項と言えます。
シナジーを組むことのメリットは・・・
1. 各カードを単体で使用するよりもパワーが高くなる
2. 互換性がある為、一定の動きを安定して供給出来る
3. デッキに統一感が生まれ、やりたいことが明確化される
4. 細かな分岐点が生まれ、プラン変更しやすい
他にもたくさんあると思いますが、パッと浮かんだのはこの3点です。
例えば、ただの緑単ではなく【クエスト】を持ったユニットを多く採用し、シナジーを組むことで【シャクナ】等のユニットを上手く活用することができます。単体で見ればこのカードは及第点よりも少し低いスタッツを持つカードなのですが、クエストシナジーによって他のユニットを強化したり、それによって自身の強みを活かせたりと強力な相互作用を生みます。
【ペコロス】の効果対象が【ババデル】や【アーマーポチ】といった複数枚に該当していたり、それらのクエスト効果を誘発するユニットが【ペコロス】に限定されておらず、アーツや【綾里千尋】で補うことが可能です。この様に、互換性が生まれやすい点もシナジーを組み込むメリットと言えます。
そして何より【英雄の激突】や【スサノオ】などの制約のある強カード類を使用できる特権が得られます。シナジーを組み、デッキに統一感を持たせることによって、綺麗なシナリオが出来上がるわけです。クエスト大楯でいうと・・・
1. クエスト持ちユニットを展開し、効果発動を促す
2. 場持ちの良いユニットで盤面を制圧し、有利状況を作る
3. 【英雄の激突】や【トリニティ】で布陣を完成させ押し込む
or
3'. 【スサノオ】で押し込んでフィニッシュ(方舟でリサイクル)
この一連の流れはマクロ的に見てコンボと言えるでしょう。しかし、ミクロ的に観察するとそのコンボを円滑に進める為に幾つものシナジーが組み込まれていることが分かりますよね。この様に小さくて強い動きを連鎖させて、決定打を作り上げることがデッキ構築の要です。
電刃練気について
初めに
こんにちは、ViruSです。新環境に突入 + 長きにわたって我々を苦しめ続けた様々な極悪非道なカードがスタン落ちするということでウッキウキでアップデートをスタンバイしてたのですが、現状だとものすごくガッカリしています。なんだろう、好みじゃないです。
成長や目覚めと違って、証拠シナジーがあんまり強くないんですよね。まだ1日しか経過していないので僕の研究不足が原因だとは思いますが、インパクトが足りない。新鮮味のある環境であって欲しかったです。
さて、オンライン予選に向けて急ピッチで記事を作成しているので早速本題に入ります。今回は皆さんが大嫌いな電刃練気リュウについてです。解決ボタンを押すだけの作業になりがちなので、対戦していて面白みがないことや、相性的な問題で無理ゲーを押し付けられたりと方々からヘイトが向けられています。しかし、嫌いなデッキだからこそ知っておくべきだと僕は思います。物事の勝敗において知識的な要素の占める割合は大きいですからね。知った上で文句を言いましょう。
構築と新要素
まず、このデッキがどの様なものであるかを解説します。
↑デッキリストはこちらです↑
少しずつ調整を加えながら、大体100勝分くらいはこのデッキを使いました。僕の記憶が正しければ、電刃練気の到達pt数ではTime Rockerさんに次いで世界2位、日本人だと1位だったと思います。よって、このデッキの扱いには長けていると思いますので、それを踏まえた上で解説をご覧になっていただきたいです。
部類で言えば「バーンデッキ」と呼ばれるもので、アクションを主軸として敵のライフを削っていきます。このデッキの基礎打点は20点です。
不意打ち × 3 = 6
ベッドショット × 3 = 9
エージェントの記憶 × 1 = 5 (2)
この20点にアーツで打点を上乗せしたり、証拠やユニットの効果を駆使して火力を増幅するイメージです。
今弾の電刃練気のキーカードを順に解説します。
歴戦のエージェントレオン
このカードは強大なユニットを除去したり、体力の少ないユニットの群れに向かって投げつけバーンダメージを稼ぎます。基本的には後半まで手札で温存&電刃を複数回付与してフィニッシャーとして運用します。プレイ時効果がとてつもなく強力なので、対電刃戦において最も警戒するべきカードと言えます。
このカードのおかげで基礎打点の20点から大幅に増幅が見込めるんですよね。電刃が2回付与されていたとして、相手の3面を焼けたとすると、顔に4 × 3 = 12 点入ることになります。ヤバいでしょ?このカードを警戒し展開することを躊躇してしまう=MP的な余裕を与えてしまいロングゲームになるので、結局電刃側が有利に試合を進めることになります。故に、このカードは切り札でもあり、抑止力でもあるんですよね。
でも必ずしも後半まで温存するかと言えばそれはNOで、こいつって臨戦持ちなので相手がMPカツカツの場合は中盤に盤面除去からの顔面突撃とかもやります。要は多様な使い方ができる優秀なカードで、電刃以外でも採用されています。
告知ポスター
AVPにて追加された害悪カード、このカードが電刃を流行らせたといっても過言ではありません。単純に1コストで2点を与えるという効果がメモリーの観点から見ても、レスポンスを誘うという観点から見ても強いのに、条件付きではありますが2点バーンが付いてきます。課せられた条件も軽いので、お手軽なバーンの予備ストックといった印象です。
後述するタイホくんを先に展開していないと余剰効果が発動せず、マシンガントークを優先するべき状況というのが必ずあるので、期待値的には2回突きつけれれば御の字かなといったところですね。全て消費出来れば 2 × 3 = 6点分が基礎打点の20点に上乗せされます。
突きつけることが出来れば盤面とライフの両方に干渉ができるので、電刃付与の優先度が高いです。また、イラストがイラつく仕様なのでこれでリーサルを決めると相手が嫌な顔をします。
タイホくん
イラストかなり好きです。プレイ時に証拠を4つ獲得してくれます。3積みしてあるので証拠は合計で12コ、マシンガントーク×3 告知ポスター×3 で総消費証拠数が12で丁度です。タイホくんがデッキの底に埋まっていたりすると全ての証拠を消費できないので、マシンガントークを減らすべきだとは思いますが、新カードなので多めに採用しています。
このカードは単純に証拠を集めることだけが役割ではありません。注目するべきはこのユニットが動かないケツデカだということ。自身が動かない=交戦回数が半減することなので1レーンの攻撃をブロックする時間が増えます。俊敏持ちの管キツネであったとしても、このユニットを突破するには20秒必要で、ヒーローに攻撃を当てるには25秒以上必要になります。MP換算すると7.5MP分の働きをしてくれるので、時間稼ぎの壁として本当に優秀なんですよね。また、戦国最強本多忠勝の様なアクションでは処理できないユニットのシールドを交戦して剥がすことにより、レオンで処理することが可能になりました。卑弥呼以外の回答が増えたことは喜ばしいですね。
このユニットをアクションで除去しようとするとレスポンスで2MPもらえるので、証拠を4つ稼ぎつつMPアドを取る仕事をしてくれるんですよ。本当に優秀なカードだと言えます。勝敗に直結する働きをするので、初手から持っておきたいカードです。
マシンガントーク
僕は逆転裁判を知らないので、このカードを見た時にヒラリーっぽいなと思いました。効果がものすごく強力で、細かいダメージを複数回与えるという待望の新カードです。つきつけることにより6回1打点を飛ばせます。その各打点に電刃のバフや太陽神の効果が上乗せされるので、12点や18点を出せる恐ろしいカードです。メモリーを貯める必要がなく、タイホくんを先に出しているだけで強力な除去カードと化します。前準備に必要なのが3MPなので、1回目の電刃の付与先として優秀です。
また、電刃が苦手とする3ダメージ以下を1点にする大盾や、オロチや真田幸村といったユニットに対して、卑弥呼以外の回答が用意できたという点が本当に素晴らしいなと思いました。このカードは強力な一点の処理を得意とするカードであり、かつての電刃の弱みを補ってくれるカードです。緑単相手でもシールドの上から打点を叩きつけることが出来るので、このカードの登場により一点突破という戦い方が難しくなりました。
加えて、このカードは対象選択アクションなのですが、その範囲が相手に限定されていませんので、電刃ミラーやアクション軸を相手にする際に手札詰まりの解消となるカードなんですよね。そこが本当にお気に入りポイントです。一太刀のない今、交渉決裂と同様に卑弥呼の自壊札としても活用できます。
構築についてはこんな感じです。次はプランについて話していきます。
プランについて
前述した通りアクション軸のバーンデッキであり、ユニットはその補佐的役割を担います。レオン以外のユニットは全て防御札と言えるでしょう。
基本的にはバーンアクションで敵のHPを削っていき、足りない部分をレオンが補う形だと認識してもらえればとりあえずOKです。まぁアクションだけで削り切ることもできますが、相当試合が有利に運ばれている場合に限るので稀有なケースですね。
先ほど述べた基礎打点の20点+告知の期待値である4点とレオンの最低保証の2点を合わせて26点。このデッキの総MP数がアーツチャージ効果を含めると84あり、電刃の消費APが15ですので最大5回発動できることになります。試合展開やデッキ相性や回り具合によって大きく左右されますが、相当上手く回った場合50点を超える打点を叩き出せます。期待値的には40点前後が妥当なのかなと思いますが、それでも電刃練気にロングゲームを仕掛けることは対策を組まない以上は得策であるとは言えませんね。
電刃練気はその悪評からただアクションを連打するデッキだと思われがちなのですが、その実めちゃくちゃ繊細なデッキなんですよね。自分が今何枚バーンを消費していて、デッキにはあと何枚残っていて、出せる最高打点は何点なのかといったことを頭に置きながらカードを切る必要があるんです。適当にプレイしている電刃とそうでない電刃の差って本当に大きくて、カードの切り方も全然違うんですよね。
試合序盤はまずメモリーを貯めることや、証拠を集めること、APを貯めながら処理手段を蓄えることを意識してアクションを切っていきます。
かなり理想的な初手がこれです。喧嘩拳の様なメモリー関係なく雑に切れるフリーアクションと、ヘッドショットの様なAPを貯めることのできるカード、壁役となり後半戦へ投資してくれるタイホくん。
僕はヘッドショットのことを3打点稼ぐカードというよりは5AP稼いでくれるアクションだと認識していて、序盤に切って初回の電刃発動の時間を短縮する役割を果たします。基本的にヘッドショットは電刃の付与先ではなくて、電刃付与の選択肢と回数を増やすための布石です。その為、序盤のレスポンスでは不意打ちではなくヘッドショットを優先的に切ります。ヘッドショットに電刃を付与したとしても変わる打点は1打点のみですが、その他の除去アクションや告知ポスターなんかは1打点以上の期待値が見込めますからそちらを優先するべきです。後半戦ではレオンで盤面処理+捕食ケアで即バーンがよくやる決め手なので1コスト軽い不意打ちや告知ポスターを残しておきたいんですよね。
試合序盤でヘッドショットを撃ちAPを貯める、喧嘩拳やタイホくんなどのテンポロスの少ない札で盤面をいなすことが出来ればこちらのターンが来るといった印象です。基本的に最初の10MPは、被害を抑えて電刃付与に繋げることを全力で意識します。ハンドが思うように回らない際は、電刃付与した後の展開を思い描いて、被害を最小限に抑えつつ挽回の札を虎視眈々と準備します。
電刃練気が最も苦手とし、隙が大きいタイミングがまさに最序盤の攻防です。ここで大きく差をつけられないようにすれば徐々にその差は縮まっていき、後半になるにつれて電刃側のハンドが潤沢になっていきます。それ故、相手がアクションを返さざるを得ないアクションの切り方や、アクティブレスポンスで獲得できる2MPを活用していく必要があります。ここで完全に主導権を握られてしまうと後手に回って対応を強いられ、やりたいことが全くできなくなるのでかなり勝敗に直結する分岐点です。電刃戦においては、序盤を制したものが試合を制するといっても過言ではありません。
ミラーを除いて、初回の電刃の付与先は敵の盤面に干渉するアクションを豊富に含んだ5枚に絞ります。優先するべきは大噴火やマシンガントークといった多段ヒットするアクションです。恩恵の少ないアクションに関しては、よほど状況が悪くない限り厳選してください。バーンも含んでもいいですが、2枚以上だと中盤戦の粘りに支障をきたします。
ここで蓄えた電刃が付与された除去アクションを小出しで使っていくと、中盤線になって盤面的かつMP的な余裕が生まれます。ここにきてようやくバーンに電刃を付与してリーサルの計算に入ります。AP15貯まったらすぐに付与するのではなく、中盤戦以降は本当に必要な札に厳選して電刃を複数回付与していくことが大事です。この際、バーンにオールインしてしまうと捕食等の延命手段の妨害が難しくなりますから、手札や盤面の状況と応相談ですね。こればかりは対面と序盤のやり取りに影響されてしまい分岐点がたくさんあるのでテンプレートはありません。感覚でやっています。
後半戦はレオンでのリーサルプランを組みつつ、敵に隙が生まれた際や裏目がない状況で一気に貯め込んだバーンを解放します。それ以前に回復をされた場合は残りダメージ数を計算して徐々に削っていきましょう。また、どれだけ盤面が負けていようが、ライフ差があろうが先に敵のライフを0にした方が勝利するので、自分のライフをMPに変換する「肉を切らせて骨を断つ」戦法が電刃練気では特に重要になります。
これを応用した、敵をあえて破壊せずに体力が低い状態で放置する→複数回電刃を付与したレオンで一斉に処理して確実にリーサルを狙うといったプレイングがかなり重要です。その為、相手のハンドをある程度予測することも必要になってきますので、手札を腐らせるような立ち回りを心がけると良いでしょう。また、敵が出してきた全てのユニットに対応する必要はなく、そのユニットが自陣にとって脅威であるかどうかを天秤にかけて処理するor放置するといった選択をします。例えばドスフロギィなんかは変に触って攻撃を上げられるよりも1レーンのDPMを下げた方がいいですよね。
と、ここまでがザックリとした試合の流れと僕が電刃を握る際に組んでいる大まかなプランです。かなり変則的で、1回のプレイングミスが負けに直結するので、一挙手一投足しっかり考えて何を切るべきなのかを考えないといけません。
ケアするべきポイント
現環境ではスタン落ちの影響によりかなりの良カードがおさらばしてしまいました。「解放への一太刀」もその一つです。赤対面で一太刀をケアする必要がなくなったので、回復手段のない赤単は30点削り切ることを考えればいいのですが、一方でこちらの最大体力値も減少している為、エージェントリーサルを考えないといけません。よってこちらが食らえるダメージは24点が限界ですので気をつけましょう。
黒対面ではやはり捕食を通されてしまってリーサルラインが遠のく、或いはそもそも打点が足りない事案が発生してしまうので最大限ケアするべきポイントです。1回捕食を通される程度なら大丈夫ですが、2回以上通されてしまうと相手が上手ければレオンでの大打点をケアされて、削りきれなくなります。その為、3面展開時に拘らず、2面展開時でも積極的にレオンを投げてしまってもいいです。捕食を通させないために、マシンガントークに電刃を付与して単体を狙い撃つ用意をしておきましょう。
緑対面ではお嬢様かりんがスタン落ちしたので、ユニットの正面に卑弥呼を置くとだいたい起動してくれます。空き盤面に置くと、ツィツィされてしまうので要注意。卑弥呼は本多の綺麗な回答であり、高スタッツ盤面一掃の要なので、慎重に切るタイミングを見計らう必要があります。また、復興の夢をシールド持ちのユニットに撃たれたり、回復アクションやユニットの回復効果によって延命されることが多々あるので、序盤に雑にバーンを切ることは控え、丁寧に打点を確保する必要があります。緑多面で最も重要になるカードがマシンガントークなので、電刃を付与し緊急用にキープしておきましょう。
対策
んじゃ、このデッキにどうやって勝つねんって話ですよね。前述した内容にそのヒントというかほぼほぼの答えは書いているのですが、大きく分けて3つあります。
① バーン圏外へ逃げる
② 序盤で圧倒的な差をつける
③ 物量で勝つ
この3つです。まず1つ目から解説します。
電刃練気はアクションとユニットの効果で戦うデッキなので出せるダメージに限界値があります。(少なくとも僕のリストでは)それを超えると、後はレオンで直接叩くしか方法はなくなるので守り切るのが容易になります。デッキの回り具合と対面の練度にもよるのですが、適当に回してると40点出すのもしんどいです。ですので回復を積んだり、顔シールドで大打点を防いだり、後半ではレオンをケアして1面展開しかしないなどをしてリーサルを逃れるという方法があります。これを一番意識するべきは黒単ですね。
電刃練気は複数展開時に単体にピンポイントで7点以上を出しにくいです。手段としては、一度電刃を付与した筆調べや、マシンガントークでの対応になるので、メモリーのカウントや証拠のカウントをしていれば通せるタイミングを見計らうことができます。ここが捕食の通せるタイミングです。また、捕食を通せなくとも早期に呪いの抽出に繋げるなどすればあっさり勝てます。実際嘆キ対面や黒単はケアポイントが多く楽ではありませんでした。
圧倒的な差を序盤につけるコツなのですが、極力アクションは返さないようにしましょう。電刃練気視点で見ると、決め手でもないアクションに余計なレスポンスをしてくれる行為が本当にありがたいです。これにより実質的な消費MPは低いにも関わらず、APが貯まり、メモリーも稼げますので中盤戦以降での戦いが非常に楽になります。それをさせない為にも、序盤はアクションを返すことは躊躇った方がいいです。また、今の電刃練気はマシンガントークの影響で点の処理に長けていますので、中途半端に強いユニットを作るよりも、そこそこ強い面展開の方がよっぽど嫌です。卑弥呼があれば解決しうるのですが、それでもキツいので、痛いところをついていきましょう。
また、強すぎる点に関しては処理できません。その代表格がガムートです。初手ガムート出された瞬間に、相当な良ハンドでなければ詰みが確定します。どうせ作るなら手のつけようがない一点で突破しましょう。初手ガムートの対策として初手ミツルギのプレイ時8点があるので開幕シールド付与とかいいかもしれませんね。一太刀のケアをする必要がありませんから。
物量で勝つことは意外と簡単だったりします。例えばスピリット嘆きや混色アグロですね。処理しても次から次にユニットが出てくると処理アクションが追いつかず、バーンを吐く隙が生まれます。その間にまた展開されたり、管キツネなどの厄介なユニットを並べられてGGなんてことはよくある話です。赤単でも体力の高いユニットを多面展開して、そのユニットが処理されている間にまた次の多面展開を準備して、頃合いを見て太陽神なんか撃たれると普通に負けます。
まとめ
僕が惚れ込んだHBM期の電刃の姿はありませんでした。告知ポスターという新たな便利カードが追加されたことやオロチ対策など、やれることは増えたのですが、いかんせんネタが割れてしまっては対策を組むのが簡単な上、無理対面と呼ばれるものの数が多いんですよね。確実に、1位を取れるデッキではないと思いました。これはあくまで僕のリストでの電刃のプランと対策の話なので、リュウと救出の銃撃を採用した型やヴァジュリーラを採用した形はまた別だと思います。僕はあれらの形は窮屈な場面が多く発生し、弱いと思ってるんですけどね。電刃の付与選択肢減るやんって笑
兎にも角にも、電刃は覇権を取るほどの強デッキではないと思いました。問題は電刃という存在が環境に悪影響を及ぼすことなんですけどね。しっかりと対策すれば普通に勝てるので、やりたいこととやられたくないことを理解して試合に臨みましょう。多分今後は暇つぶし程度に電刃を握って、ガチデッキの視野に入れないと思います。
なんとか予選に間に合いました。皆さん頑張ってください。
おやすみなさい。それでは、また。
【TEPPEN】ランクマッチの歴史 CORE編
初めに
こんにちは、ViruSです。本日はいつものようなガチ考察記事ではなく、気分転換にTEPPENの軌跡を振り返ってみようと思います。元々この企画はSWAGに所属していた「おしめ」という方がnoteにて執筆していた内容になるのですが、本人がTEPPENを辞めてしまったことで連載が途切れてしまいました。途切れさせるにはあまりにも惜しいと思ったので自分で書いてみることにしました。
ランクマッチ〝始まりの時〟
TEPPENは7月4日に北米と欧州に向けて、プレリリースという形で配信が開始されました。そしてその時期に開催された記念すべき第1シーズンのランクマッチが〝始まりの時〟です。名前が中二病っぽくて素敵ですね。
緑 春麗 / エックス
紫 モリガン / ダンテ
黒 ウェスカー / ネルギガンテ
各色2ヒーローずつ、合計8種のヒーローでカードプールはCORE + ベーシックという、今と比べると自由度の低い環境でした。そしてこの時期を語る上で一番外せないのが、棘飛ばしの与ダメージに上限が設けられていなかったこと。今ではどれだけ犠牲ダメージを重ねようとも上限が設定されているため12点までしか振り分けることが出来ませんが、この時期では総犠牲数=与ダメ数でした😅
そしてこの時期の最強デッキは黒緑棘飛ばしネルギガンテです。当然の結果ですね。強力な犠牲ユニットとMPブーストユニットを並べてバフを付与し、高いMP効率でアーツの回転率を上げて盤面で押し勝つデッキでした。
うろ覚えですが確かこんな感じのリストだったと思います。この時期はとにかく「アイリス」と「春麗」と「広がりゆく感染」が強かった。また、全体的にユニットをバフする形が多かったので「武装解除」よりも「緊急回避」の方が採用率が高かったと思います。僕はこの時期はまだやっていないので、人から聞いた話なんですけどね。
そんなこんなで記念すべき1シーズン目の1位が2096ptでWaterさんでした。使用デッキは黒緑棘飛ばし。
上がランキング一覧ですが、プレリリースということもあり日本人の数がめちゃくちゃ少ないですね。有名な海外プレイヤーもチラホラいます。僕が最も尊敬している赤単真空使いのXcedeもこの時期からやってるんですね。
ランクマッチ〝リュウ〟
〝始まりの時〟ではプレリリースとして外国向けに配信されていたTEPPENですが、8月8日からランクマッチ〝リュウ〟の開催にあたって遂に日本を含めたアジアでの正式的にリリースされることになりました。日本でリリースが決定し、数多くの有名配信者がTEPPENの広報活動を行なっていました。有名どころを挙げると、「アポロ」「むじょっくすTV」「よしなま」あたりですかね。彼らの広報活動の影響や、賞金総額5000万円という新規タイトルではあり得ないほど豪華なイベントを目当てとした所謂「カードゲームが上手い人達」が多く参入してきたこともあり、TEPPENが非常に賑わっていた時期でもあります。
【TEPPEN】リセマラで狙うべきはデッキの軸となるコイツだ!初心者必見の解説とガチャ50連! - YouTube
↑この動画をきっかけに僕はTEPPENを始めることになりました↑
そしてこのタイミングで初期ランクマッチで暴れた棘飛ばしに上限が設けられ、立ち位置もあまり良くないものになりました。では一体どんなデッキがランクマッチ〝リュウ〟からは活躍したのでしょうか?
それは赤緑逆鱗レウスです。リストはあまり覚えてませんがこんな感じです。
この時期の逆鱗レウスはバフ上限値が設けられておらず、APも17と非常に軽いものでした。また、「猪突猛進」は1コストだったので回答がなければ逆鱗→猪突でゲームオーバーでした。黒冠×鏖魔のコンボなんて可愛いもんですよね。
この時期は先ほども述べた通り数多くのカードゲーマーがTEPPENに集っていたことや、全体的にTEPPENに対しての理解が低かったこともあり、デッキの種類が豊富でリストも人それぞれ違っていました。
[選別ウェスカー]
[ダクネモリガン]
[真空リュウ]
[リベンジリュウ]
[リベンジモリガン]
[ウロボロスウェスカー]
環境に出回っていたデッキは大体こんな感じでした。いかんせんリベンジが強かったんですよね。今と違ってリベンジ後のコストが切り下げられるので5/2ゾンビが1コストでした。その為、ゾンビ+アーカム+ケルベロスのリベンジ軍団は黒が入るデッキなら例外なく積まれてた印象です。
選別は逆鱗レウスに対して一応有利は取れてるのですが、リベンジモリガンが理論上は広く戦えていたデッキだと思います。シャドウブレイドの回復が4点で、空戦に対しては6点入ったので逆鱗にも戦えていましたし、リベンジミラーでも耐久してライフ勝ちとかザラでした。
ちなみに僕が使用していたのはダクネモリガンで逆鱗にはほぼ勝ててましたがリュウに対してはキツい戦いを強いられるのでケツが大きいユニットを壁として展開してからいぶきやレイレイに空戦をつけて一気に勝ち取ることを意識していました。
こいつ元々攻撃力も上がったんですよね。いぶきに空戦つけて4回程度殴ったら勝ち!なんて試合もたくさんありました。今思えばCOREはかなりジャンケン要素が強くて、即死コンボも多くて、現環境よりよっぽどクソ環境なのかなと思います。それでも僕はこの頃のTEPPENを愛していますし、時を遡ってやりたいと思えるほどに没頭していた時期でもあります。僕の最高順位は300位でした。ちょうどランクマッチ期間の中頃に始めたので環境の最後まで右も左も分からないままシーズンが終わっちゃいました。
ちなみにこの時期は混色デッキに入れれないはずの高コストカード1枚のみをデッキに差し込み、登録ができていないはずのデッキでランクマッチに潜ることで意図的にマッチング不良を起こすことが出来ました。マッチした相手はアプリを落とすか、15分くらい待って両者敗北を選ぶか、不正者が諦めてくれるのを祈るかしかありませんでした。これに関してはマジでカスですね。後に不正者はボードから除外されましたが、被害者は相当な数いたと思われます。
これがランクマッチ〝リュウ〟の最終結果です。1位はHayakeoさん。使用デッキは逆鱗レウスでした。
最後に
ランクマッチの歴史 CORE編 いかがだったでしょうか。ノスタルジーに浸れました?気が向いた時に不定期でDON以降も書くつもりです。
DONでは世界初の2100そして2200到達者が現れました。今の実力でレギュレーションをCOREとベーシックに絞って大会開いても面白そうですね。今の環境が面白くないのなら、自分たちで楽しむ努力も必要なのかなと思っています。それではまた👋
【TEPPEN】ランカーになる為に実践するべきこと
初めに
こんにちは、ViruSです。新弾であるA Dark Agenda楽しんでいますか?僕はそこそこ楽しんでいます。2198ptまで颯爽と駆け上がったものの、そこからタコ負けしてしまったので、絶賛激萎え中です。🐙
さて、本日のトピックは、「ランカーになる為に実践するべきこと」です。単にランカーになるといっても各環境での難易度は変わってきますし、人によって環境の得意不得意ってどうしても出ますから、一概にこれをやっておけば間違いないとは言い難いです。もちろん「実力をつける」が率直な回答になるのですが、その適切なアプローチを理解していない人が非常に多い。努力量は確かに大切なのですが、方向性を定めないと非効率的なので、今回は質のお話です。
僕1人の考えだけを述べてしまうと、信憑性が欠けていたり、情報に偏りが出ると考えたので、事前に複数のランカーに意見を伺っています。そこで得た共通項を抜粋し、書き連ねていきます。ツアーポイントシステムが再び開始され、各シーズンのランクマッチ戦績が重要視される今だからこそお伝えしたい情報になります。
自己紹介
まずは簡潔な自己紹介をば。
プロフィールを見ていただければ分かる通り、相当やり込んでいます。モチベーションが最高潮だった月では勝利数が2000勝を超えたこともあり、好みでない環境や自制していた時期でも、2〜300勝くらいはTEPPEN力の維持管理を目的としてプレイしていました。
上記が僕のランクマッチの称号リストです。アジアリリースされた月から開始しているので、TEPPEN歴は1年半以上。モチベ低下等様々な理由により逃した月もありますが継続的にランクインしている、所謂「ランカー」です。
しかし、同じクランのメンバーであるツアポ王者アースさんや世界王者Kuranさんに意見を申す度・・・
「控えよ!この称号リストが目に入らぬか!」
と、称号ハラスメントを受け、苦汁を飲まされる日々を送っています。
ランクインの秘訣
余談が長くなってしまいましたが、そろそろ本題に入ります。
① 環境デッキと上手く付き合う
環境考察を無下にして、ランクインはありえません。地力が十分に備わっているプレイヤーは例外ですが、自分の好きなデッキを環境度外視で使用して勝ち続けられるほど、このゲームは甘くないです。上手い人でも相当の試行回数と練度が要求されます。
目覚めあくび春麗全盛期の失敗談を例にします。僕はこの環境の初月、馬鹿正直に「赤単成長波動拳」でラダーに没頭していました。勿論、凶悪なスタッツが次々に立ち並ぶ「緑単目覚めあくび春麗」に高い勝率が維持出来る筈もなく、惨敗に惨敗を重ね、プライドをズタボロにされました。
当時は「フォボス」や「レイニー・タートロイド」等の目覚めユニットもナーフされておらず、あくびのAPも15と軽かったため、無理ゲーを一方的に押し付けられるばかり... 様々な試行錯誤を重ねたのですが、満足できる結果は出なかったです。デッキ選択の段階から、完全なるミスアプローチでした。
「これじゃ勝てねぇ!」と翌月に自分も目覚めあくび春麗に乗り換えると驚くほど勝てるようになり2180ptまで自己最高ptを更新することができました。しかし、初月から考察を重ねていたプレイヤー達に敵わず、最終順位は芳しくない結果に終わりました。
この失敗から、好きなデッキを使い続けるのはいいけど結果を出したいのなら〝拘り〟を捨てる決断も必要なのだと学びました。「Tier1を使用すれば誰でも勝てる」「PSなんて関係ない」といった主張が散見されますが、Tier1であるが故に極端なメタと対峙する苦難もありますし、ある程度の強さが保障されているからこそ周りとの差をつけるのが難しいという側面も有しています。それを理解しておらず、親を殺されたかのようにTier1を毛嫌いしていた時期は良い結果が出ませんでした。
お伝えしたいのは、「おとなしく最強デッキを握りましょう」ということではなく、最終的にそのデッキを選択する / しない に関わらず、取り敢えずは触っておくべきだということです。メリットとして、以下の点が挙げられます。
① 使用者視点の確保が可能
② デッキの強み / 弱みといった特性を理解可能
③ 他デッキに知識を流用可能
大きく分類すると、上記3点が環境デッキを触る利点です。知識的アドバンテージを獲得できるので、デッキ選択の視野が大幅に広がります。また、対峙する際に相手のやりたい事とやられたくない事を頭に入れた状態で試合に臨めるので、立ち回りに大きな変化が生まれ、少しずつ勝率が上がっていきます。そのデッキがどのようなプランを元に試合を展開していくデッキなのか、どのパターンに持ち込まれると苦しくなるのか、ここまで理解した上でデッキを選択することをお勧めします。環境デッキに対する理解なくして勝利はありえませんから。
使用感が肌に合わない、オリジナリティのあるデッキで結果を残したいなど様々な意見があるかと思いますが、流行っているデッキにはしっかりとした理由があり、それが中心となって環境やメタというものは回っていきます。環境を深く考察したいのであればド真ん中から攻めるのが一番効率が良いです。そこで蓄えた知識は無駄にならず、後々のデッキビルドや同系統デッキの扱いに流用させることが出来ます。即ち、環境デッキを意固地に使わないのはデメリットの方が大きいです。
僕が個人的に考える1番効率の良い環境把握方法は…
① 荒削りでもTier1デッキを触る→(特性把握)
② 構築を考察し、自分に適性があるか考える
③ トライアルエラーを繰り返し、練度を上げる
④ 上記を踏まえた上で、デッキを再検討
この流れでどの環境も考察し、上手くいかなければやり直しを繰り返してきました。Tier1デッキを中心として構築されていく環境と上手に付き合っていきましょう。具体的な試行回数値は人によって異なりますが、僕はリスト固定で50〜100試合して検証を行い、再構築を検討するようにしています。試行回数を減らし、偶発的に刺さったピン刺しカードやリストを盲信するのが負ける人の特徴だと思っています。
② 自分のデッキを作る
「一から全て自分でデッキ構築をしろ!」とか「ストリーマーのコピーデッキなんて使ってんじゃねえよ!」ということではありません。何故なら、〝強い〟デッキを構築することはものすごく難しく、かかる労力も大きいからです。2000行くのがやっとレベルのデッキなんて片手間で3分で考えれますよ。いや、マジで。MAJIDE。でも2000pt程度じゃ最終ランクインすることは出来ませんからデッキ選択の段階から見直す必要があります。
基本的にデッキ構築には3つの段階があります。
①原案想起
②検証
③調整・改善
です。①の工程を得意とし、雛形をつくれる人のことを「ビルダー」と、③の工程を得意とし、デッキの安定性などを高める人を「チューナー」と僕は認識しており、割合的には圧倒的に後者が多いです。環境理解が高い人やカードゲームに慣れている人は①〜③の工程を単独で行うことも可能だと思います。
しかし、どの環境でも大会やランクマッチにおいて好成績を残したデッキレシピがSNS上やDiscord上のクランサーバーに投下され、色々な人の手が加わり、強いデッキが生み出される傾向にあります。ちなみに、ビルダーとチューナーの二者間に優劣をつけることはできません。ただ、希少性においてはビルダーの方が遥かに高いので、クランにおいて重宝される存在ではあります。
今この記事を読んでいる方が現在どの程度の実力なのかは分かりかねますが、前述したチューナーである可能性が高く、難易度も比較的に優しいことから、最初は出来合いのものを調整することをお勧めします。前置きが長くなりましたが、それをどのように調整していくかがこのパートの本題です。
ここで説明する〝自分のデッキ〟とは、手に馴染んだデッキのことを指します。ネット上で拾った構築だけでは、(枚数も含めて)各カードの採用意図や適切な切り方まで汲み取る事が難しいです。構築の30枚全てに、感覚的でも構わないので枚数単位で自分なりの理由付けを行いましょう。ブログで紹介されている構築のような煮詰まった説明なんてなくて良いです。構築に向き合う癖をつけることの方が大事なので、最初は難しいかもしれませんが挑戦してみてください。
また、公開されている構築を全て鵜呑みにする事はお勧めしません。何故なら、DCGは環境変化速度が速いからです。現時点での正解デッキが、3日後には嘘デッキになっていたりします。そういった突発的な環境変化に対応する為にも採用カードに理由づけすることが重要になります。だってメタ対象が環境から減れば、別のメタカードや自分のやりたい動きを円滑に進めれるようなカードに差し替えた方がいいじゃないですか。
デッキコピー自体は間違った事ではなく、むしろ入門としては最適です。ただし...
「何故、このカードが採用されているのか」
「何故、この枚数なのだろうか」
「どうやって、このカードは使うのだろうか」
「そもそも、このデッキは本当に強いのだろうか」
という思考をスキップしてしまうと、ただの操り人形状態です。他人の組んだデッキを理解せずにただ使うだけ、これじゃ絶対に勝ち上がれません。
公開されている構築って、その人とその時期に合った30枚であり、それが本当に「正解」であるかどうかは分かりません。先ほども述べましたが、環境はものすごい速度で変化するので30枚全てがずっと正解構築なんてことありえないんですよ。そのデッキタイプがTier1であり続けることは往往にしてありますが、採用カード全てが環境を通して固定されている環境は経験したことがありません。だからコピーしたデッキから製作者の意図を逆算して理解する必要があるんです。この作業を行った上でやっと調整段階に移行することができます。
具体的には〝広く戦えるデッキにする〟ことを意識して調整してください。ランクマッチは大会と比べ多種多様なデッキが混在する場です。その場において、極端と言えるほど環境デッキを意識しているデッキは勝ち上がりにくいです。運良く勝ち上がれたとしても精々2100くらいで頭打ちします。時間のある方は試行回数を増やしてマッチングの上振れを狙い続ければランクインは出来るのでしょうけれど、好成績を収めるのは難しいでしょう。というか、試行回数とマッチ運頼りのやり方だと本当の実力は身に付かないのでお勧めしません。
メタ構築を意識しすぎていて他対面の対策が疎かになっていないか?一定の状況下においては強力だが、そうでない場合には役に立たない「ご都合カード」は採用されていないか?このような不必要な尖りをどんどん削っていき、デッキに丸みを帯びさせることがランクマッチを勝ち上がるための調整に不可欠です。新弾が追加される度に各色の有利不利が色濃く出るようになっているように感じますが、それでも勝たなきゃ上に行けないので不利対面でも勝ちプランは組み込まないといけません。同格相手なら厳しいが格下相手になら不利対面でも勝ち越せる構築というのが最適解だと思います。
① 配信者やランカーの構築の真似をしてみる
② 採用カードの意図を考えてみる
(難しいなら質問しましょう)
③ 実戦で検証を行い自分のスタイルに合わせる
④ 丸みを持たせる調整 or デッキ変更
このパートをまとめるとこんな感じです。割とシビアな目線で色々書き込みましたが、これは僕が2200pt↗︎到達目標のデッキを構築する際に実践していることの簡易版です。ここまで突き詰めなくても最終ランクイン自体は実現可能だと思います。
デッキコピーの良いところは、骨組み / 土台作りの過程をとばして、肉付け作業からスタートできるってところですね。慣れていけば自分で土台を作ってみたり、既にある骨組みを分解して再構築してみると良いと思います。そうすると本当に地力が付きますよ💪
③ プレイングを詰める
これまで上記2項で環境考察とデッキ構築について軽く説明しましたが、ここからは実力差が顕著に現れる「プレイングスキル」について話を進めていきます。完全主観的な意見ですが、TEPPENにおいて勝敗を占める大きな要素は3つあって、それぞれに大体の割合が存在します。
① デッキ構築 / 環境理解 → 約50%
② 知識 / プレイング → 約20%
③ 運 → 約30%
*数値は体感的なので過信禁物
①と②が実力要素で③が文字通り運要素です。相性差によって各数値は変動しますが、ミラーや微不利程度までは実力差がかなり現れます。①デッキ構築・環境理解に②プレイングスキルを含めた実力要素の土台の上に③運要素が乗っかります。
👇イメージ的にはこんな感じです👇
構築がしっかりしたものでなければプレイングが活きることはありませんし、どれだけ運が良くても「実力の土台」が成っていないと勝ち切ることは難しいでしょう。まずは環境の理解を深め、勝てるデッキを構築できるようになってからプレイングの向上に焦点を当てるべきだと思います。しかし、構築や環境理解が半数を占めているにも関わらずプレイングで実力差が顕著に出ると述べているのには訳があります。
それはズバリ、習得難易度の差です。①デッキ構築・環境理解の要素は他者と協力するなり、SNSやYoutubeを通して情報を集めればある程度は固めることが可能です。しかし、②プレイングの向上においてはあまり楽が出来ません。努力量が一番反映される部分で間違いないと思います。それ故に、プレイヤー間の差が明確に現れるポイントなんですよね。
ランカーと同じ構築を使用しているはずなのに保有ptが全く違うのは間違いなくプレイングスキルの差であり、決して運の差ではないです。
① 各対面の勝利プランを予め組んでいるか
② 各対面の負けパターンを把握しているか
③ 致命的な裏目のケアは十分か
④ 相手のMPを把握しながら行動選択しているか
⑤ 必要であれば割り切る覚悟ができるか
プレイングに関して列挙するとキリがないですが代表的なのはこの辺り。注目されがちな「指の速さ」も一応はプレイヤースキルの一つですが優先順位はかなり低めだと思います。すでに相当な実力があるプレイヤーが同格との差を付けるために踏み込むべき領域という認識です。現に、僕の操作速度ってめちゃくちゃ遅いんですよ、iPadでTEPPENをプレイしているのでカードの移動距離が伸びるんですよね。それでも好成績を残せているのは、操作速度が最重要項に分類されていないからだと思います。
①と②の勝利 / 敗北パターンの把握だと、効果的なカードの使用タイミング等で差が出たりします。分かりやすい例だとアクセルのコピー対象だとか、確定除去の適切な撃ち時とかですかね。この辺りを雑に切ってしまって勝ちの目が潰えることや、敗北に向かって急降下とかはよくあることです。
③と④の裏目ケア / MP管理には強い繋がりがあります。下手な人はやりたい事を愚直に突き通し、上手い人はやられたくないことを丁寧に回避しようとします(ViruS調べ)。MP管理を含めた裏目のケアはアクティブレスポンス内で明確に現れ、相手の保有MP + 2の値以内の裏目を常に意識してプレイしなければなりません。「イービルゲーム」や「死と生の歪み」などの盤面を一気にひっくり返す類のアクションは大きな溜めを必要とするので、慎重にプレイして被害を最小限に抑えましょう。
⑤の割り切りとケア不足を勘違いしている人が多数います。二者間の大きな違いは勝ち筋を見据えているかと、裏目をきちんと把握できているかです。「〇〇の裏目は確かに存在するが、このプレイを通さなければ負けてしまう」という考えのもと行動選択をするのが割り切りで、「あー、この返し方があったか」とやられてから気付くのがケア不足です。また、割り切りのような考えのもと行動選択をしていたとしても、踏み込む必要がないものに関してはケア不足に属すると思います。大事なのはそのプレイが本当に必要かどうか、勝因になり得るかどうかです。線引きが難しいところではありますが、これができるのとそうでないのとでは大きな差が出るのも事実です。
ではいったいどの様にプレイングを向上すれば良いのでしょうか?
① リプレイを見返す
② 上級者のプレイを観察する
③ 他者に自分のプレイを見てもらう
④ ルームマッチを行う
とりあえずこの4つから始めるとよいでしょう。①リプレイを見返すは中でも重要です。リプレイ機能を活用し自分のプレイを省みることで同じミスを防げます。また、客観的な視点で自分のプレイを見ることで試合中には気付けなかった細かなミスが確認できます。特に、自分が敗北した試合に関してはミスが浮き彫りになっている可能性が高いので見返すようにしましょう。更に、たとえ勝ち試合であったとしても細かなミスがあったり、勝因となった分岐点の確認が行えるので余裕があれば見返す事をお勧めします。リプレイ確認=敗因確認というのは大前提で、勝因確認も実は大事だったりします。自分のプレイが良くて勝てたのか、相手が回答を引けていなかっただけなのかを振り返ることで実力の誤認が防げます。
とはいえ、このリプレイ確認はすでにある程度上手い人がやっとこなせる作業だと思います。勝てない人は自分がどこでミスをしたのか、何がダメだったのかという反省点に気付けないからです。そこで②上級者のプレイを確認する作業の出番です。上手い人のプレイをただ眺めて感心するだけではただの暇つぶしです。ポイントは自分の考えと照らし合わせること。こうすることで自分と上級者の差を実感でき、プレイングの答え合わせができます。しょっぱい配信者でこれを行ってもあまり意味がないので後ほどオススメの配信者を紹介します。
①と②が自主的に行える事である一方、③と④は協力者が必要です。Mirativeなどで配信して視聴者に意見を仰ぐのも良いですが、結局これも上手い人に助言してもらわなければ意味がないので自分が思う上手い人にお願いしてみましょう。ルームマッチはランクマッチと違って質の高い練習を意図的かつ継続的に行えるので、本気で勝ちに行く時に必須の練習法です。ただ強い人と戦うだけでは効果が薄いので、試合後にフィードバックをもらうとよいでしょう。
以上がプレイングの重要性と向上方法です。勝敗に直結する要素の中では最も割合が低いですが、身につける価値が最も高い20%だと僕は信じています。環境デッキの構築は1〜3枚くらいしか変わらないので差が生まれにくいです。じゃあ一体どこで差をつけるのか?
④運要素と上手く付き合う
カードゲームを語る上でやはり外せないのがここ、運についてです。TEPPENは他のDCGと比較して実力が反映されやすいと言われていますが、紛れもないカードゲームの一種なので当然運も絡みます。僕は元々ガチガチの実力ゲー主義者でしたが、TEPPENを始めた事をきっかけに運が絡んだゲームに魅了されてしまいました。カードゲームから運要素を完全に取っ払ってしまったら面白さは間違いなく激減すると思います。
しかし、勝敗を決める要因が運要素以外の何者でもない試合が続くと萎えてしまうことも否定できません。昨今はカードプールが増えたことにより、試合を大きく左右するほど強力なレジェンダリーが大量に積まれることが一般化してしまっていて、運要素の占める割合が大きくなりつつあると感じます。ただ、依然として実力が反映されるゲームだと思うのでこのパートでは運との向き合い方について説明します。
「それは本当に運ゲーだったか?」僕は本気でTEPPENに取り組みだしてから、これを自分に問うようにしています。自分のミスと向き合うことが怖くて、ただ運のせいにして逃げているだけでは実力は身につかないからです。試合というものは、いくつもの分岐点上での選択が重なった結果が勝敗として現れるものです。運が顕著に現れたポイントだけを抜き出して、運ゲーと決めつけるのは非常にMOTTAINAIことです。
上手い人とそうでない人はどこまでを運ゲーとして処理するかという範囲で差が出ています。運のせいにするのは基本的には後回し。運頼りな構築かどうかを確認するところから始め、それに至るまでの過程でプレイングの分岐点を洗い出します。ここまでやって自分に反省点がなかったり、明らかに運によって勝敗が決まっている場合は運ゲーとして処理します。運が占める割合が大きかったとはいえ、「あそこであの行動をしていたらまだ分からなかった」といった気付きが得られたら、運負け試合にも価値を創出できると思います。初手〇〇に回答が引けず負けとかはかなりピキってきますけどね。負けるにしても抗って負けたい。
かくいう僕も「運ゲーやんけ!はいクソゲー!」とかをよく口にするので説得力はないと思ってます。でも、運のせいにするという一番楽な方法に身を委ねすぎると良くないんですよ。ただ運要素に向き合いすぎると、本っ当にストレスが貯まるのでそれもそれで良くないです。自分が楽しめる範囲で運と向き合う事をお勧めします。運についてはこれで終わり。
⑤理論的PTアプローチ
ここでは実際に最終ランクインを目指すための効率的な考え方であったり、スケジュールを紹介します。
① 目標順位に入るためのptを指標にする
② 月末ラダーは極力避ける
③ 潜る時間帯に気を付ける
④ 「勇気のステイ」という選択
Twitterでランキングボードの記録活動をしていらっしゃるYamajiという方をご存知でしょうか?この方は100位以内に入るために必要なpt数であるボーダーを観測し、その数値をTwitterに投下してくれています。
*Yamaji さんが作成した過去のボーダー表
この表を見ると、最終ランクインする為には平均して2052pt以上必要だということが分かりますね。各環境によってボーダーラインは変化しますが2060pt帯だと安心できそうです。体感的に、10位以内を目指すなら2200pt以上が、30位以内を目指すなら2150pt以上が、50位以内を目指すなら最低でも2100pt以上が必要になってくる印象です。〇〇位を目指してランクマッチを潜るよりも、〇〇位に入るためには〇〇ptが必要という考え方のほうが具体値が明確なのでお勧めです。
また、月末に一気に遅れを取り戻すようなアプローチは、環境デッキに対する極端なメタが増える傾向にあるのでお勧めしません。最終日の2日前までにはptを盛っておくことが理想的だと思います。確かに、最終日は同じ考えを持ったそこそこ美味しいレート帯とのエンカウント率は上がりますが、かなり運要素が強いです。月末耐久ラダーで盛れてる人の数って知れてますよね。しかも、深夜帯になると変なデッキとの遭遇率が飛躍的に高まり、貰えるpt数も大幅に減少するので、潜る時間帯まで管理したほうがいいと思います。
最後に、ステイという選択についてです。ステイは甘えでも逃げでもなく勝つための立派な戦術です。ヘタレなんかじゃない。潜って負けて、ステイしてれば〇〇位だったのに!とか言い訳になりません。瞬間的に一位になろうが、ランクマッチは最終的に保有しているpt数を競い合うゲームです。過程ではなく結果がすべて、そんなシビアな場だからこそ戦術的にステイするのは賢いと僕は思います。
ただ、自分の最高ポイントを更新したいだとか、2200ptを目指すといった自分の限界値を突破しようとする人はかっこいいと思います。そこで負けて沼ってしまっても、挑戦権を得たことが今後の糧になると思いますし、沼の数だけ人は強くなると思うので、ステイせずに戦うことも時には必要ですね。
⑥ オススメの配信者
プレイングのパートで話した、上手い人のプレイを見て学ぶ際におすすめの配信者を4人紹介します。ナリカワさんやスタバさんは僕の中で初〜中級者向けの動画が多い印象なので省きます。既にご存知でしょうし。
1. 睦月
WCS2019日本代表者予選とWCS2020に出場している実力派エリートです。得意とするデッキは主に赤単のミッドレンジで、ランクマッチネルギガンテにおいて1位を獲得しています。各プレイに対してしっかりと理由づけを行い、解説をしながら配信しているので、自分のプレイと照らし合わせてズレを確認しやすいです。デッキ解説等の動画はなく、生放送だけですが睦月さんのアーカイブは必ず見るようにしています。
2. HSGハネハネ
選別使いという印象を持たれがちですが、赤単と黒単のミッドレンジが上手い方です。配信スタイルは睦月さんと似ていて、Mirativeで生放送を行い、そのアーカイブをYoutubeにアップされています。一つ一つのプレイが非常に丁寧で、除去の使い方と押し引きの判断が特に上手いので黒単使いは要チェックですね。
3. Kodama
WCS2020に出場した硬派のデッキビルダーです。既に紹介した配信者と違って生放送の他にデッキ紹介動画を投稿しており、その一つ一つのクオリティが非常に高いことが特徴です。各カードの採用理由から不採用理由と使い方まで説明した上で、実戦を交えて解説してくれています。説明も非常に分かりやすいので、初〜上級者まで広くお勧め出来ます。
4. Kuran
WCS2020にて優勝した世界王者Kuranさんです。最近YouTubeチャンネルを開設し、機械音痴ながらも頑張って配信しているので是非チャンネル登録してあげてください。言わずもがなプレイングが丁寧で、参考になるところ多数なので登録し得です。
最後に
最後まで読んでいただいた方、お疲れ様でした、そして本当にありがとうございます。ここまで長く、内容を噛み砕きながら捻り出して書いた記事はこれが初めてで、めちゃくちゃ疲れました。伝えたい情報を詰め込みすぎてしまったので、読み辛い記事になってしまっていると思います。今度からは小分けにしようと思いました笑。それではまた👋
SPECIAL THANKS
意見を仰いだランカー数名と協力者一覧
ナリカワさん → https://twitter.com/taiga5417233?s=21
Taigaさん → https://twitter.com/taiga70691328?s=21
睦月さん → https://twitter.com/3594tcg?s=21
ハネハネさん → https://twitter.com/hanehane93?s=21
木霊さん → https://twitter.com/kodama_dcg?s=21
Yamajiさん → https://twitter.com/yamaji_z?s=21
DCGにおけるチーム(クラン)所属の必要性について
■ 挨拶と自己紹介
こんにちは、ViruSです。本日のトピックは〝DCGにおけるチームの必要性について〟です。自分が主にプレイしているタイトル以外の界隈の方にも是非読んで欲しい内容なので、まずは自己紹介から始めさせていただきます。
○「WalkingWarRobots」というTPSでチームを設立→約5年間続けた後、引退。
○「TEPPEN」というDCGのアジアリリースをきっかけに、本格的にプレイ開始。
○ アマチュアチームを設立し、WCS2019と2020のチーム総獲得賞金が1400万円を突破。
○ 個人としての大会実績は0 / 月間ランクマッチ最終1位獲得経験あり
ザックリ説明すると、過去にプレイしていたTPSでリーダー業について学び、その経験を活かしDCGでアマチュアチームを運営しているDCGプレイヤーです。本記事で説明する「チーム」とはスポンサーのついたプロチームではなく、「Shadowverse」や「Hearthstone」等の大手から「TEPPEN」等のマイナーDCGにおいて、数多に存在するアマチュアチームについてです。
☝️チーム所属に興味はあるけれど、どの様なメリットがあるか分からない / そもそも必要なの?と疑念を抱いている方の参考になれば幸いです。
■ 個人競技と団体競技における、「チーム」のあり方の違い
プロリーグの団体戦になってくると少し別の話になりますが、カードゲームは基本的に個人競技(個人間で勝敗を争う競技)に他なりません。それ故、TPSやMOVA等の団体競技(作戦を共有し、他者と連携しながら戦いに臨む競技)とはチームのあり方に若干の差異があります。
団体競技におけるチームとは、個の働きを最大限まで引き上げて結束力を高める為にあり、その前提には〝集団戦〟が存在します。一方で、一部の例外を除き〝集団戦〟のないDCGにおけるチームとは、個人の能力を最大限に引き出す為の協力関係🤝だと認識しています。
これら2者間における差異が、個人競技においてチームに所属する際の〝違和感〟の原因になっているのだと感じます。
■ チームに所属するべきか
結論から言うと、世界大会を視野に入れるなど、競技的に取り組むのであれば所属することを強くお勧めします。要するにガチ勢なら絶対に入った方がいいよということなのですが、カジュアル勢やエンジョイ勢にもお勧めしたいです。僕個人の見解としては、そういったライト層にとって、チームは「なくても特に問題はないが、あるとより有意義なもの」として捉えています。カレー🍛の福神漬けみたいなもんですね。
しかし、帰属意識を求められたり、コミュニケーションを取る機会が多かったりと、自由奔放に遊びたいプレイヤーには少し不向きといった側面もあるでしょう。ただ、その様な面を差し引いた上で、利点の方が大きく上回ると考えています。
■ 具体的な利点
①〝情報〟の質が格段に上がる
② 調整環境を整えることが可能
③ モチベーション維持及び向上に繋がる
メリットはたくさん存在するのですが、大きく分けると上記3つが該当します。順に説明していきますね。
① 〝情報〟の質が格段に上がる
DCG及びカードゲームにおいて、〝情報〟の価値は非常に高いです。環境の把握、Tier1デッキの研究、メタデッキの開発、各デッキの正解手の算出、etc... 。ランクマッチで好成績を残す程度なら、個人で練度上げを行ったり、SNSやYoutubeを通して環境を知る事は可能ではありますが、規模の大きい大会になってくると「チーム所属の有無」が大きな差になることは間違い無いでしょう。
何故なら、1人あたりの努力量と負担が、ソロとチームでは天と地ほどの差があるからです。個人差はあれど、DCGは一人で到達可能なレベルに限界点が存在し、それを突破させてくれるのがチームの存在です。当たり前のことですが、ソロで考察するよりも組織全体で考察した方が、多角的な視野を確保できるため〝情報〟の質が高まります。デッキ構築においても、PDCAサイクルを分散させて行うことで一人当たりの作業量が大幅に削減されます。
まとめると、チームに所属することで多角的な視野が確保可能で、限られたリソースを効率的に分配出来る為、〝情報〟の質が飛躍的に上がるというわけです。
② 調整環境を整えることが可能
紙のカードゲーム(TCG)において、対戦相手を確保することはハードルが少し高いのですが、殊DCGにおいては場所を問わないので、比較的容易に対戦相手を確保することが可能です。
しかしDCGにおいても、無所属で限定的なフォーマットでの対戦相手を探すことは難易度が高いです。また、大会前は特に情報の価値が上がる傾向にあり、Twitterや配信を通して公に対戦相手を募集すると情報割れのリスクが高まります。「調整」においては秘匿が必須条件となるので、身内間で完結させる必要があるのです。
これらの課題はチーム所属によって解決されます。まず、大会ルール等の決められたフォーマットで対戦相手を募ることが可能ですし、自身が苦手とする○○対面等の条件も付け加えられます。更に言えば、ランダムマッチと比較しレベルの高い相手と対戦できるので、自分の目的に沿った調整が捗ります。しかも、組織外への情報の持ち込みは御法度となっているところも多い為、秘匿という条件もクリアできます。
つまり、チームに所属することによって「調整」の難易度を下げ、質を高めることが可能になるわけです。
③ モチベーション維持及び向上に繋がる
恐らくこれが、ガチ 〜 カジュアル全体を通して言えるチーム所属の最大のメリットです。基本的に、自ら志願してチームに所属することを選択している人達はそのゲームに対しての意欲が高く、その様な人たちが複数名集まっている「チーム」という場は、意欲で満ちています。また、所属する際にボーダー(参加条件)を設定しているチームでは、同じ目線のプレイヤーが集まりやすいので、自分のレベルに合った場で研鑽することが可能です。
成長において環境は非常に大事ですから、そういった場に身を置くことは成長への近道と言えるでしょう。そして、喜びを共有できる場でもあるので、チーム内の誰かが好成績を収めたことを賞賛したり、それによって「自分も頑張らなくては💪」とモチベーション維持・向上に繋がります。
また、チームを通してゲーム仲間の確保が可能なので、「Among Us」を嗜んだり、距離が近くなればオフ会を開くチームもあります。そういった〝一体感〟というのはソロでは味わい難いので、チーム所属の醍醐味と言えるでしょう。
■ どのような人達にオススメなのか
ここまでは、実際にチームに所属する利点を列挙してきましたが、ここからは〝どのような人達がチーム所属に適しているのか〟について説明していきます。チームとは本当に多種多様であり、それぞれ違った〝目的〟と〝持ち味〟があります。それ故、「優れたチームとは何か?」に関しては本記事では触れないでおきます。そもそも優劣をつけるべき問題ではありませんし、タイトルごとに異なります。
👇チーム所属をオススメしたい人はこんな人👇
① より競技的に取り組みたい人
② 仲良くワイワイやりたい人
① より競技的に取り組みたい人
これに関しては上述した内容がほとんどです。追加事項としては、自身が使用していないデッキの使用感やメインプランを明確に知ることが可能な点と、Discord上のミラーリング配信でプレイングの良し悪しについて意見交換可能な点でしょう。僕がプレイしている「TEPPEN」の話になり、伝わりづらいかと思いますが、主にこういった考察活動を通して、チーム全体としての共通知識を養うことが出来ます。
環境デッキ全てに高い理解を持つことはソロではほぼ不可能に近いので、組織の利点を活かし労力を分散する方が賢明です。構築一つとっても、各カードの採用理由など様々な客観的意見を仰ぐことが可能なので、各環境デッキに対しての理解が深まります。
② 仲良くワイワイやりたい人
チーム活動といっても、直向きな考察やルームマッチでの研究が全てではないです。通話しながらゲーム内イベントの楽しみを共有したり、チーム内外における対抗戦に興じたり、プレイヤー同士の〝繋がり〟を広げたりと楽しみ方は人それぞれです。
ガチ 〜 エンジョイを通して、活発なチームとは親密度が高い傾向にあるので、アットホームな雰囲気を味わうことが出来ます。そういった活動を通した楽しみが研鑽の糧になり、モチベーション維持といった効果が期待されます。
■ チーム選びのコツ
ここまで読んで、「よし、自分もチームに入ってみよう💪」と検討してくれた方、ありがとうございます。ただ、今までチーム所属の経験がないのであれば、少し待ってください✋〝初めて所属するチーム〟とはその後の活動における基盤となる為、慎重に選ぶ必要アリです。ゲームごとに異なるので一概には言えないのですが、7年のリーダー歴を通して気付いた共通項をお伝えしたいです。
① チームリーダーが活発であるか
② 適切な距離感が保たれているか
この2項をまず見極めてください。自論ですが、リーダーとは組織の〝脳〟であり、メンバーは〝血液〟です。勿論、両方大事であることは間違い無いのですが、脳の活動が滞っている場合、血液が頑張っても大きな成果を上げることは難しいです。
様々なチームを見てきましたが、リーダーの活動が著しく少ないチームは寿命が短いです。運営に疲弊してしまったケースもありますが、そういった意欲の低下は伝播していき、全体を蝕んでいきます。それ故、リーダーの活動状況を第一に確認してほしいです。
また、距離感の確認も大事です。近しい間柄において発生するやり取りは特に気にする必要はありませんが、新規メンバーなのにも関わらず〝特有のノリ〟を押し付けられる場合は、それ以外の面もルーズな可能性が極めて高いです。敬語でのコミュニケーションを指標にしても良いですが、あえて崩し、カジュアルな雰囲気を作っているところもあるので判断が難しいでしょう。距離感のズレが後々の活動に支障をきたすこともあるのでしっかりと確認しておきたいところですね。
■ まとめ
長々と読んでいただきありがとうございました。これまで自分が述べたことを簡単にサマライズすると...
● DCGにおけるチームとは個人の能力を最大限引き出すためのもの
● チーム所属にはリソース削減と考察促進という利点がある
● ガチ〜カジュアル勢までチーム所属はオススメ👌
● 初めてのチーム選びは慎重に!
というものでした。無所属の方にとっては勇気が必要なアクションかもしれませんが、その先には更なる発展が待っているかと思います。また、この記事を読んでくださった皆様が最適なチームに出会えること、心から願っております。それでは皆さん、快適なゲーム生活を👋
ランクマッチに対する僕なりの見解
挨拶と今後の方針
こんにちは、ViruSです。コロナやら多目的トイレやら色々ありましたが、もう今年も終わりですよ。早いですね。選別に関する記事をリリースしたときに大きな反響があって大変嬉しかったんですけど、あの様な煮詰まった内容の記事を数日間かけて書くには物凄い集中力と体力を使うので、今後はコラム的なものを気まぐれに書いていこうかなと思ってます。
さて、今日のトピックは「ランクマッチの考え方」です。エンジョイ勢の方には耳が痛い話になると思いますので、〝こういう考え方もあるんだな〟と、読み流して下さい。逆に、ランカーになりたい!2100PT等の目標に到達したい!と考えている人は必読です。
〝ランクマッチ〟五箇条
① 最大値の高さよりも平均値の高さを重視する
② 環境を把握し、使用デッキの立ち位置を見極める
③ 「勝つこと」よりも「負けないこと」を意識する
④ 練習を繰り返して練度を高める
⑤ 試行回数を増やす
あえて〝〟で括ったのには理由がありまして、ランクマッチで勝てるデッキと大会で勝てるデッキは全くの別物だと考えているからです。
ランクマッチ = 長距離走🏃♀️
大会 = 短距離走💨
↑が僕の見解です。ランクマッチは長期的に安定した勝率を叩き出すことが可能であるデッキが適しており、一方大会では爆発力のあるデッキや初見殺しの様な尖ったデッキが結果を残しやすいです。それ故、大会用とランクマッチ用で採用されるデッキやメタカードが異なります。本日はランクマッチにおけるデッキ選択と採用するカードの解説なので大会の話は除外します。
①最大値よりも平均値の高さを重視する
上手く回れば100点のデッキよりも、安定して80点以上出せるデッキの方がランクマッチに適しているという事です。回れば強いの代表例としてウロボロスが挙げられますが、実際に、あのデッキで上位フィニッシュした例は少ないですよね?最盛期であるDONですら4モリの方が上位を占めていました。何故か?答えは単純で、安定しないからです。どんなに強いプレイヤーでも事故によって実力を出し切れなければ上位フィニッシュは難しいですし、そもそも強いプレイヤーはその様なデッキ選択を避けます。
→安定行動が取りやすい「金太郎飴デッキ」がオススメ。
✳︎ 現環境でいうなら赤単成長大神降ろしが該当します。
だからといって、そういったデッキが全てダメ🙅♂️というわけではなく、ランクマッチで使用するのであればチューニング🔧が必要になります。それが最大値を落として平均値を高めるというやつです。
具体例だと、オロチ強化にオールインすることを勝ち筋としたデッキ。そもそもオロチにアクセスする事が出来なければ勝利の芽は潰えますし、特定のデッキに対しては強くても確定除去などの裏目が多数存在します。この様な最大値のみを考慮した上振れデッキは芳しくありません。事故を抑制する為にバフカードの枚数を減らしてみよう、勝ち筋を増やしてプラン変更できる様にしよう、メタカードを積んでみようなど平均値を高める調整はどのデッキでも大事です。
★配信者が紹介するデッキのほとんどが〇〇出来たら強いんじゃね?という理想論デッキであり、ハマって勝った時の喜びを提供する娯楽デッキなので骨組みの部分がスカスカなケースが多いです。だから、継続的に勝ちたいならデッキコピーはお勧めしません。
⚠️配信者デッキが悪いわけではなく、ガチ向けじゃない。
② 環境を把握し、使用デッキの立ち位置を見極める
- 環境把握能力
- デッキ構築能力
- プレイング
- 運
この4つの要素が実力のパラメーターになり、運以外の要素の合計が70% 運が30%勝敗に関係していると個人的には考えています。特に環境を知ることは重要で、ランクマッチで勝ち上がる為には避けて通れない道です。「環境」に精通していると、「現環境は〇〇の使用率が高くて、次点でそのメタが多いからその2つに有利を取れる〇〇なら高い勝率が出せそう」の様な考え方を持つ事が可能です。
有利不利がハッキリしている「黒き選別」で例えると分かりやすいです。選別は混色アグロに強く、高コスト軸に滅法弱いデッキのため、アグロデッキが蔓延している環境であれば楽に勝ち進む事が可能です。しかし、ウロボロスや阿修羅旋空等のデッキに高確率でマッチングする環境である場合は勝ち上がる事は極めて難しいです。不利とされているデッキにも勝てるほど煮詰まったプレイングと明確なプランがある場合は別ですが、そうでないのならデッキ選択の段階で敗北してるんですよね。
自分の使用デッキの立ち位置を考えてみて、悪いようであれば躊躇なくデッキを変更するべきだと思います。デッキはナマモノなので足が早いんですよね。環境を通して同じデッキ、リストで勝てるケースって案外少ないと思います。だから、同じタイプのデッキを使用するとしても環境に合わせて数枚差し替える等の試行錯誤が必要になってきます。現状維持は維持ではなく衰退を意味します。
③「勝つこと」よりも「負けないこと」を意識する
ランクマッチって極論的に言ってしまえば、格下狩りゲームなんですよね。高ptを獲得・維持の秘訣は強者にいかにして勝つかよりも、弱者にいかにして負けないかの方が重要なんですよ。例えば、中級者でも極端にTier1をメタった場合、Tier1を使用しているランカーに勝利する事は容易いんですよ。でもそういった人達って中々PT盛れてませんよね?それは強者に勝てたところでそれ以外の弱者に負けるからなんですよね。メタデッキってその特性上パワーも落ちますし、対応範囲が狭くなってしまうので自ら無理ゲーの幅を広げてしまっているんです。
これはテニス🎾で「勝者のゲーム」「敗者のゲーム」として例えられています。
詳しくは☟
https://www.lifehacker.jp/2015/03/150329avoiding_stupidity_is_easier.html
ランクマッチ=「敗者のゲーム」
大会 =「勝者のゲーム」
「勝者のゲーム」である大会では強い人たちに勝つ為に上手いプレイングや出し抜く構築が必要になりますが、「敗者のゲーム」であるランクマッチではミスをしないこと・安定した構築の方が大事なんです。ガンメタデッキでランカーに勝って一喜一憂しているようでは、本当の意味で強くなる事は決してないと思っています。
要するに、ランクマッチでは安定した動きが可能で、対応幅の広いデッキが適しているということです。
④ 練習を繰り返して練度を高める
もしかしたら、これが一番重要かもしれません。構築や握るデッキが環境的に正解だったとしても、練度が不足している場合は有利対面でもサクっと負けてしまいます。理想的なのは、そんじょそこらのプレイヤーになら不利・微不利といわれている対面であっても高い勝率を叩き出す事ができるまでデッキ理解・練度を高めることです。
上でも述べましたがPTを盛るということに焦点を当てた場合、苦手対面で格上に勝つ事はさほど重要ではないのです。上手いプレイヤー・強いプレイヤーはこれが意識せずとも自然に出来ています。長年の経験によってTEPPEN力が培われているからです。更に言えば、1つのデッキに対して他の追随を許さないほどの100%の理解よりも、幅広いデッキに対する80%程度の理解の方が大事です。プレイスタイルは人それぞれなのですが、自分の「やりたいこと」を押し通すよりも、相手の「やられたくないこと」を逆算してぶつける方がランクマッチに適しています。
また、常に自分の動きをするということも大事で、目標PTに近付いてきたり、未踏のPT帯に到達した時ってどうしても緊張して通常運転できなくなってしまうんですよね。そういう時に自分の動きをできるよう練度を高めて、回答を出すまでのプロセスを短縮する必要があります。一手一手全てに完璧な理由付けを行えるほどこのゲームには思考猶予時間がありませんので、正解手をストックしておきましょう。
★更にいうと、環境でシェア率の高いデッキに対しては各対面の大まかなプランを事前に組んでおくといいでしょう。それがプレイングの羅針盤🧭になります
⑤ 試行回数を増やす
これに関しては認めたくないのですが、試行回数ってやっぱり大事です。カードゲームは運が絡む要素が多い、いわば運ゲーなので試行回数を増やしてマッチング上振れを狙う事で高PTを狙う方法もなくはないです。
試行回数を増やす事は必須条件ではなく、上手いプレイヤーは基礎勝率が高いので試行回数が少なくても問題がない場合が多いです。しかし、実力は十分であるにも関わらず、マッチング運に恵まれない為に勝てていないケースもありますので、試行回数を稼いで本来の実力を発揮させるという考え方もできます。ランクマッチは実力が100%反映されるわけではなく、ランクマッチで好成績を残している=強いプレイヤーだと直結させにくいです。
雑魚狩りと並外れた試行回数によってマッチング上振れを狙い高PTを叩き出し、自身の適正PTよりも上でステイするということも可能です。これが所謂、ランクマッチが上手い人ってやつですね。ツアーポイントシステムではこの考え方が正義であり、適切なアプローチだったと思います。それに、殊ランクマッチにおいては質よりも量だと思うんですよね。回数をこなすことによって各対面の練度も上がるので、実力不足を実感している方は尚更試行回数を増やしていくべきだと思います。
最後に
ランクマッチに対する僕の見解、いかがだったでしょうか。「おー、なるほど!」と思った方もいれば、「それほんま?」と思った方もいるでしょうね。1プレイヤーの意見として、鵜呑みすることなく取り入れていただければ幸いです。ランクマッチは決められた期間の中でどれだけ頑張れるか?という自分との戦いでもあるので、中途半端な位置でステイすることなく、小さな目標を数個設定して段階的にクリアしていくといいですよ。
また、TEPPENに対するモチベーション向上が見込めたり、ゲーム仲間という自分のコミュニティを作成できたり、正しい努力の仕方を教わることができる為、クランに所属することは目標達成の近道になると思います。次はクラン活動について書こうかな?
皆さん、楽しいTEPPEN生活を。ほな、おおきに。
記事書くのめんどくせえ。
⚠️敬語で書くのが億劫なので、崩して書きますし、語ります。
そういうのが苦手な方は、是非ブラウザバックして下さい。読む価値ないです。
よし、、、もう異教徒はいないな。
初めに
アジアリリース日からTEPPENを始めて約1年と4ヶ月。
やっと、ついに、念願の、1位になれた。
もうね、この時は本当に言葉にならないくらい嬉しかった。
達成感の塊。中臣鎌足。
この日は昼からビールで祝い酒🍺。
でも実力だけで到達出来たとは思ってなくて
今回の結果を俯瞰的にみると
①世界大会組が調整期間のためほぼ不在
②tarakomanがリスト提供してくれた
③害悪カード達がナーフされ、ジルが環境的に追い風
④抗体が流行る前に盛ったからミラーを回避できた
⑤悪魔の月末PPENテロを回避できた
この辺が大きな要因やと思ってる。
あ、そうそう。これが一番大きかったかも
〝俺よりランク下のやつは雑魚〟という煽り
「あ...こいつ絶対抜かす」と闘争心に火がついた。
煽りネームと悪意のある対アリが死ぬほど嫌いだ。
リプレイ見返したり、構築見直したりで
死ぬ気で抜かしに行き、無事打破。
これがなかったら上目指せてなかったから、感謝。
は、全くしていない。
最終日の深夜は抜かされるんじゃないかと心配で
寝れんくて徹夜して、大学はサボった。
〝ランクマッチヴァルハザク〟はそんな感じだった。
次回以降、自分が納得できるまでやりたいと思えた。
メンタル面
常に1位を目指してTEPPENをやってたか?と問われると...
全然そんなことはなかったと思う。
今まで本気出してなかったとかいう謎アピールではなく
どうせ1位とか無理やんw ってのがあった。
最上位を目指して己の実力に落胆するくらいなら
ちょーどええところでチルしてた方がええ。
そう考えていた。
だから、「ある程度」で妥協してしまっていた。
その「ある程度」のラインが経験を重ねることで
2100になり、2200になり、自己最高pt更新へと
ランクアップしていき、その延長で1位になれた。
このゲームね、負けた時の損失があまりにも大きい。
まず、メンタル的に沈む。強烈なバッドに入る。
下手負けすると自分を責め過ぎてしまうし、
運負けすると競技的に取り組む気力が奪われる。
そして何より
-30 pt!!!!! GIANT KILLING!!!!!
どかーん!!!💣💥
しかも、安定度外視の「上振れおちんちんデッキ」にまける。
連撃オロチ一点突破、ワンパン天空覇 お前らのことやぞ。
経験者ならわかると思うけど、上位は獲得ptが渋い。
勝って1pt 負ければ-30pt ベット額に差がありすぎる。
コツコツ盛ったpt 強者から勝ち得たpt
その全てが、この1敗によって水の泡になる。
苦労して自分で調整したデッキが下振れて
配信者のコピーデッキがガン回ってボコられる
そんなことザラにある。
まぁ、そんな感じで負けると、、、
時間的にも、気力的にも大損する。
だからステイはある意味賢い選択だと思う。
ただ、ステイっていう安定の鎖は、気付かないうちに
地力を蝕んでいて、成長を止めてしまう。
エンジョイ勢には関係ない話だと思うが、競技的に
ガチで取り組む人がステイするなら段階的に行うべき。
例えば、前回の結果よりは上回る、今期は〇〇pt到達するまでやる
とか、そんな感じの小さな目標をコンスタントにこなしていく。
そうしてレベルアップすると、より上への欲求が芽生えてくる。
それを繰り返し行うことで、着実に力がついていくと思う。
負けるときの損失は確かに大きいけれど、それを超えない限りは
目に見える成長は絶対に訪れないと思う。
っていうことをクラニキの「逃げない」姿勢から学び取って
自分でもチャレンジしてみたら案外簡単に1位になれた。
正直なところ、自分は運が良かったとは思う。
思うけど、結果は結果なので素直に喜んどきます。
最近、自分より上手い人たちが謙遜しているのをみるとそれより下手くそな自分の立場がないという呟きを見かけた。
しょうみ、基準なんて人それぞれやし上目指すほどストイックになるから
気にしたらまけ!ゆっくりやっていけばええと思います。
自分より上手いと個人的に思ってる人でも、2200到達出来ていなかったり
逆に2200到達してたとしても、ほんま?って思う人もおるし
ランクマッチの結果が必ずしも「上手さ」の指標になるとは限らへん。
でも自己満足にはなるんで、目標がある人は頑張って下さい!
「潜らないこと」が1番の障害物になってる可能性高いです。
深夜に思いつきで書いてるんで、言いたいことがまとまってない。
最後に
世界大会の記事は12 / 9日に発表されるであろう情報も合わせて出すつもりなのと、自分でもびっくりするくらい書く気力がないのでゆっくりやっていってます。抗体の記事については、自分のために書くというよりは他人のために書く感が強く、本当にやる気が出ないのでレアガチャの☆5くらいの確率やと思ってて下さい。ほな、おおきに。